日本チョコレート業界で圧倒的な存在感を放つショコラティエ、小清水圭太氏。
都内の有名パティスリーやチョコレート店で経験を積み、2021年にお菓子の細工教室「アトリエチョコッシー」を開業。2022年には、チョコレートのOEM製造を中心とする株式会社Chocolate Timesを設立し、代表取締役として活動の幅を広げています。
2024年に開催された「ワールドチョコレートマスターズ日本代表選考会」では、「BEST SHARE DESSERT」と「BEST CHOCOLATE ART」の2部門で最優秀賞を獲得し、総合優勝を果たしました。2026年には日本代表として世界大会への出場が控えています。
「創造力で笑顔を生み出す」という信念の下、新たなペアリングや表現方法を探求する小清水氏が今回手掛けたのは、「カフェレート -コーヒーを食べる-」とのコラボレーション。 そこに込められた想いや、カフェレートの新たな可能性についてお話を伺いました。
チョコレートとの出会い、一粒で笑顔を生む魅力に惹かれて
―パティシエを目指したきっかけについて教えてください。
大人の頃は、実は宇宙工学など、全然違う分野に興味があったんです。でも、ふとふと「もっと人の笑顔が見られる仕事をしたい」と感じて、真っ先に思い浮かんだのがお菓子作りでした。
―たくさんのお菓子の中で、特にチョコレートに力を入れようと思った理由は何でしょうか?
専門学校に入ったときに、研修旅行でフランスに行く機会があったんです。その際、今場のショコラトリーを間近で見ることができました。
あ、チョコレートってひと粒で満足感を与えられるというか、「一粒で笑顔にできる『素材だと思うんですよね。』ふとしたことで、どれも自分もチョコレートでやりたい、という気持ちが芽生えました。
―「Chocolate Times」を立ち上げたきっかけや経緯を教えてください。
Chocolate Timesを立ち上げる前は、個人事業主としてお菓子の細工教室を運営していました。 その活動を続けている中で、チョコレートのOEM体制の相談を受けられるようになったんです。
カフェレートと生チョコ大会受賞作品から着想を得た新たな試み
―今回、カフェレートとのコラボで生チョコを作っていただきましたが、どのような点で魅力を表現しようと考えましたか?
今回の生チョコレートのコンセプトを考える、大きなきっかけとなったのが、先日出場したワールドチョコレートマスターの国内予選でした。 その5つの中の課題の1番『シェアデザート』という、家族や友人など大切な人たちと一緒に楽しむデザートという課題がありました。
私がそのとき作ったのは、水出しコーヒーにカカオニブを加えて、フルーティーの香りを引き出した水出しコーヒーをベースに、酸味のあるアプリコットを組み合わせたデザートです。この作品で部門最優秀賞をいただいたのですが、それを今回の生チョコレートに落とし込みたいと考えました。大会では水出しコーヒーを使いましたが、今回の生チョコレートでは、カフェレートさんの「フルーティー」を使って、その香りを再現してみました。
―水出しコーヒーや加工豆を使う形からカフェレートに変更した際、苦労された点はありましたか?
そうですね、ケーキには水分が豊富に含まれるので、フルーティーな香りを表現するために、水出しコーヒーをそのまま混ぜ込むことが可能でした。
その点で、カフェレートという素材は非常に優れていて、でもしっかりとフルーティー気分にさせてくれるんです。 おかげで、今までにない新しい素材の組み合わせを考えることができ、大会で作ったデザートの味を再現することができたと思います。
▼同様の作品を優先する小清水氏。ワールドチョコレートマスターズ日本代表として参加されます。
(株式会社Chocolate Timesプレスリリースより)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000149874.html)
らしさを追求した生チョコ作り
―今回、生チョコでカフェレートとコラボしていただきましたが、そのきっかけやコラボを決めた理由について教えてください。
最初はカフェレートさんからお声掛けをいただきました。 「カフェレートを使った商品で何か新しいものができないか」というお話で、他のパティシエの方々のコラボ作品も少し拝見させていただきました。
その中で、他の方の作品と被らないもので、かつ個性を出せるアイデアは何かと考えた時に、大会で作ったコーヒーのシェアデザートが思いつきました。を生チョコに落とし込めば、自分らしさを表現できるのではないかと思ったのがきっかけです。
▼工房にお邪魔して製造過程をご覧ください。カフェレートのコーヒーの香りが広がります。
―最後に、カフェレートの可能性についてお読みいただけますか?
普段使っているチョコレートも例外ではなく、昨年の2倍から3倍に値上がりしているものもある。
そんな中で、カフェレートという新しい素材には非常に可能性を感じています。
ー本日は、貴重なお話ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!