コーヒーソムリエKazuに聞いた!カフェレートの魅力とおすすめペアリング

コーヒーソムリエKazuに聞いた!カフェレートの魅力とおすすめペアリング

2024/11/19

年間200種類・1,000杯以上のコーヒーを飲む、コーヒーソムリエKazuさん。


コーヒーをより身近に感じてほしいとの思いから、Yahooニュースエキスパートをはじめ多くのメディアで、コーヒーの魅力を積極的に発信しています。

カフェレートについても、こちらの記事でレポートしていただきました!


「フードペアリングも大切にしている」と話すKazuさんに、カフェレートのおすすめのペアリングや楽しみ方を伺いました。



コーヒー好きと販売者をつなぐ架け橋に


ーYahooニュースエキスパートでコーヒーの魅力を発信されていますが、どのような思いで記事を執筆するようになったのでしょうか。


コーヒーを販売する方と飲む方をつなぐ架け橋になり、コーヒーという飲み物のハードルを下げたいという思いで記事を書いています。いろいろな方にお話を聞いていると、「お店に行っても、名前を見ただけではどんなコーヒーかわからない」という声をよく耳にします。私の読者層は女性が多いのですが、「自家焙煎珈琲のお店は分かりづらくて入りにくい」という声が多いです。


せっかくコーヒーに興味を持っても、なんとく市販のコーヒーを買ったり、チェーン店ではわからないままコーヒーをオーダーする人も少なくありません。しかし、日本のコーヒー店は、高品質な、スペシャルティコーヒー専門店が増えてきており、それぞれ個性を打ち出しています。ただ、”スペシャルティコーヒー”というものがどのようなコーヒーなのかを知っている人はまだまだ少なく感じます。だからこそ、コーヒーをより身近に感じてもらえるように、記事を書く際は、できるだけ専門用語の使用は避け、ハードルを下げることを心がけています。「壁が少しでもなくなればいいな」と思って記事を書いています。


一方、専門性の高い記事を執筆するにあたっては現地で生の声を聞くことが重要だと考えており、私は自主的に取材に赴いています。


また、私が大事にしているフードペアリングについても、プロの方に話を伺わなければ説得力のある記事は書けないと考えています。そのため、プロの方にお話を聞き、自分なりのオリジナルのフードペアリングも考えながら記事にしています。





食べるコーヒー「カフェレート」の魅力


ーカフェレートはコーヒーを丸ごと粉砕して素材にすることで、飲むコーヒー以上に香りや味わいを楽しめるのがコンセプトになっています。実際に食べてみて、飲むコーヒーと比べた際の香りや味わいの違いは感じられましたか?


飲むコーヒーにはない香りや旨みがありました。チョコレートのようなほろ苦さがあり、香りはダイレクトに感じられます。


コーヒーで例えるなら、フレンチプレスで淹れた時のような感覚に近いです。フレンチプレスはペーパーレスのため、コーヒー豆の個性がダイレクトに感じられて、コーヒーの油分なども一緒に飲むことができるんです。


食べるコーヒーは豆の個性をダイレクトに感じられるので、生産国ごとのコーヒーの味を知りたい場合は、食べるコーヒーで試してみると違いがよりわかりやすく感じられると思います。


ーどのような豆が合いそうですか?また、この豆で作られた食べるコーヒーがあれば、試してみたいと思われるものはありますか?


チョコレートのような甘みが特徴のブラジルショコラは、間違いなく合うと思います。さらに、焙煎度合いで味が大きく変わるグアテマラも面白いかもしれません。


ーコロンビアのナッティなものやシトラス系の香りがするようなものと合わせて、酸味も感じていただきながら、よりフルーティに召し上がっていただくなど、カフェレートも将来的にバリエーションを検討していきたいです。


コーヒーは味わいの好みについては、例えば、ナッティな深煎り、スパイシーなインドネシアの深煎り、フルーティな浅煎りと、大きく3種類に分かれると思います。


中米の中でもコスタリカはナッツのような香ばしい味わいのものが多いです。また、コスタリカでは、法律でアラビカ種しか栽培できないと定められており、スペシャルティコーヒーの中でも品質は高いと思います。最近ではエルサルバドルの「パカマラ種」やコロンビア・エクアドルで生産が確認されている「シドラ種」など、珍しい品種も登場しており、品種でアピールするのも面白いかもしれません。


個人的には、精製方法で「カフェレート」の魅力を打ち出すのも1つかなと思います。で例えば、インドネシアには「スマトラ式」やコスタリカの「ハニープロセス」など、個性的な精製方法を用いたコーヒー豆で「食べるコーヒー」の個性を出すのも良いのではないでしょうか。



ー素材としてのカフェレートを考えたときに、どのようなシーンで楽しめると思いますか。


一口サイズで食べやすく、個包装になっているのでシェアもしやすいと思います。例えば、職場の休憩時間や家事の合間に主婦の方がコーヒータイムを楽しむなども良いかと思います。また、ホテルのラウンジや新幹線・バスでの移動中など、様々なシーンで活躍すると思います。


ーコーヒーを淹れられない場所でも、気軽にコーヒーを楽しんでいただけたら、私たちとしてもうれしいです。


保冷バッグなどに入れて、キャンプに持っていくのもよさそうですね。

私は自宅でペアリングをためしてみます。



カフェレートに合うコーヒーは?


ーフードペアリングを大事にされているとのお話もありましたが、カフェレートにはどのようなコーヒーが合うと思われますか。


例えば、ニカラグアはナッツ感があるので、ブラジルのコーヒーと合わせるといいと思います。今回は少し特殊で、食べ物のコーヒーと飲み物のコーヒーを合わせるので、難しい面もあるかもしれないですが、カフェインが気になる人は、カフェインレスのブラジルと合わせるのも良いと思います。

 

また、香ばしい味わいとほんのり甘みを感じられるアメリカーノもおすすめです。エスプレッソ系のドリンクとカフェレート「ニカラグア」を合わせるのも良いと思います。


フルーティな風味のあるカフェレート「エチオピア」には、ハイローストのアフリカ産コーヒーなどもおすすめ。ジューシーでコクのあるケニアの中煎りや中深煎りを合わせると良さそうです。


また、少し前にスターバックスで登場したルワンダの豆は、お茶のような渋みが特徴的で、カフェレートにも合うと感じました。

フルーティさを強調しない場合は、ボディ感のあるアフリカ産コーヒーを合わせるとバランスのよい味わいになると思います。




ーコーヒーソムリエならではの視点、大変興味深いです。お話ありがとうございました!